普段、皆さんは、どんなふうに食事をしていますか?
スマートフォン片手に、気づいたら食べ終わっていた、なんてことはありませんか。
「あれ、今日食べたパスタはトマトソースだったっけ、それともホワイトソースだったっけ…?」
そこまではいかずとも、なんとなく食べ終わってしまっている、ということはあるかもしれません。
今回の記事では、普段の生活の中にマインドフルネスを取り込みやすくするために、「食べる」行為を通じて行うマインドフルネスのワークをご紹介します。
(マインドフルネスとは、「今ここでの経験に、評価や判断することなく、能動的に注意を向ける」体験のしかたのことです。マインドフルネスについてまずは、基礎から読みたい方は、マインドフルネス入門をおすすめします!)
マインドフル・イーティング
「マインドフルに食べるってどういうこと?」を体験していただくために、まずは、手元にレーズンを1粒用意していただいて、マインドフル・イーティングの練習をしてみましょう。
レーズンが手に入らない、レーズンが苦手という場合には、他のドライフルーツを使っていただいても構いません。
イラストレーション:amikito.sketch
初めてのマインドフル・イーティングは、いかがでしたか?
レーズンの新しい味や香りにも発見があったのではないでしょうか。
普段だったら、2~3粒をぽいっと口に放り込んでしまうところを、1粒に5分かけて食べてみた体験はどのようなものだったでしょうか。
五感を意識したおすすめの食べ方
普段の食事で取り入れるには、五感を意識しながら食べる方法がおすすめです。
口に運ぶ前に、お皿を眺めてみましょう。
「トマトのように赤い色が美味しそう!」
「いろんな色があって彩りがよくて楽しい!」
こんな気づきがあるかもしれません。
香りを吸い込んでみましょう。
「この爽やかな香りはなんだろう?」
「なんていいにおいがするんだろう!食べるのが待ちきれない!」
口の中に唾液が出てくるのを感じられるでしょう。
口に運んでみるとどうでしょう。
「なんてやわらかい口当たり!」
「きのこの食感がアクセントになってる」
温かい料理なら、顔にあたる湯気も感じられるかもしれません。
食べているときの音も観察してみましょう。
シャキシャキ、サクサク、つるつるっ。
もちろん、よく噛んで味わうことも忘れずに。
「トマトと玉ねぎの甘みと、でもほのかな酸味があるなぁ」
「噛めば噛むほど、味が変化していくなぁ」
こんなふうに、今ここにある目の前のお皿を、五感に注意を向けながら食べるだけでも、マインドフルネスのトレーニングになるのです。
まとめ
マインドフルな体験のしかたを毎日の食事に取り入れてみましょう。
最初から最後までずっとマインドフルに食べることが難しいときもあるかもしれません。
「最初の3分間はマインドフルに食べる」、「自分のペースで食べられる1人で食事のときに」など、取り組みやすさも工夫しながら、練習を続けてみましょう。
次の記事では、自分に思いやりの心を向けるセルフコンパッションのワークに取り組んでいきましょう。